あんたも好きねぇ せまい日本そんなに急いでどこへ行く 買い占め・買いだめ 狙いうち

 「ウララ、ウララ……」ではじまる「狙いうち」は、山本リンダの曲である。今でも高校野球でチャンスがくると、相手の球を「狙いうち」してくれという願いを込めて、この曲がよくかかる。
 山本リンダは、'66年、15歳のときに「こまっちゃうナ」でデビューした。舌ったらずの喋り方と愛らしい容姿が受けて人気を得ていたが、次第にブラウン管から姿をみせなくなっていた。
 リンダが再ブレークしたのは、'72年の「どうにもとまらない」である。「うっわっさをしんじちゃいっけないよっ、わったっしのこっころはうっぶなのさっ」と、赤いブラウスをお腹でくくり、ヘソを出して歌う。裾の広がったパンタロンの切れ込みから膝をのぞかせて、腰をくねらせて踊るリンダの姿に、今までのカマトトからのあまりの変貌に唖然となった人も多いのではないか。
 作詞/阿久悠、作曲/都倉俊一のコンビは、お茶の間に異空間を提供した。幼いイメージを大人の女に変身させ、はっきりした口調で歌うリンダの姿が話題になった。しかし、曲が終わってインタビューに答えるときは、猫なで声で舌ったらずという、従来のイメージを損なわない調子なのである。関西人風にたとえると「きっちり仕事やっとりまっせ」という具合。この見事な切り替えに驚かされたものである。
 「狙いうち」は、第2弾の「狂わせたいの」、第3弾の「じんじんさせて」に続く第4弾にあたり、'73年2月25日にリリースされた。「ウララ、ウララ、ウラウラで……」という意味不明の唄い出しが印象に残り、オリコン14位になる。衣装は、赤い薔薇を胸につけたスパニッシュルックであった。自分の磨きぬいたカラダを武器に玉の輿に乗りたいという、「カルメン」のイメージであり、リンダはこうした虚構のイメージによく似合っていた。
 以後、第5弾「燃えつきそう」、第6弾「ぎらぎら燃えて」、第7弾「きりきり舞い」と続いたが、リンダは活躍の場を「テレビショッピング」や「懐かしのメロディ」に移してきた。


これからも作品は続きます

僕の『京都同やんグラフィティ』は、1973~1976年の間、
同志社大学(小説では同夢舎大学)に入学し、
京都で過ごした思い出を虚実おり混ぜて小説にしたものです。

「青雲篇」「劣情篇」「堕落篇」という3部作を構想していて、
「青雲篇」は、瀬戸内海の小都市から出てきて右も左も分からない主人公が右往左往する話です。
「劣情篇」は、女性との付き合いが中心になります。初体験から突然のモテ期が到来し、
当時の女性の考え方や愛し方などをつづります。
「堕落篇」は、ひょんなことから学生ビジネス(飲み屋)を始めることになった主人公が、
さまざまなことにチャレンジする話です。

「青雲篇」「堕落篇」をご期待ください。


¥300
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