1回生のときには童貞だったボクも、2回生の夏にチャンスがやってきた。
京都大学の近くにダム・ハウスというロック喫茶があった。店のなかが真っ暗で、テーブルの上にぽつんとついたライトがぼんやりと灯っていたという記憶がある。バイトのみんなと出かけると、店の前にロングスカートをはいた女の人が座り込んでいた。聞いてみると「オプタリドン」という鎮痛剤を飲み過ぎてクラクラするから、表で涼んでいるという。ボクは周りの仲間を放っておいて、さっそく口説きにかかった。初めての体験が待っていると思うと、さらに力が入った。
結果、彼女の家にタクシーで送っていくことになり、そこでエッチした。初めてなので優しい言葉もあまり続かない。場所もわからず困っていると、彼女がやさしく手を添えて教えてくれた。ボクは「はじめてじゃない」と嘘をついていたが、彼女にはボクが童貞であることはお見通しだったのだろうと思う。
初めての体験で、ボクは猿のように何度も彼女を求めた。場所を代えてボクのアパート(この頃は帷子ノ辻の下宿を出て、下鴨のアパートに住んでいた)でもエッチした。結局、24時間で6回もしたことになる。そのときは、童貞を卒業しても何も変わらないと思っていた。だが、しばらくすると大人になったという自信が、ボクに変化をもたらしていると悟った。
彼女は水商売をしていて、たまにボクのアパートに来た。ボクがいないときは、部屋のドアの前に座っている。派手な化粧をとると、とても幼い顔をしていた。やさしい心の持ち主だったが、非常識ともとれる自由奔放なところがあり、学生のボクは彼女のすべてを受け入れることができなかった。いつの間にか彼女との間は疎遠になってしまった。
同じ頃、同級生のK君も童貞を卒業した。サークルの下級生で、デートのあと下宿に招いたという。童貞と処女のカップルで、エッチをしていると彼女の身体が上にずり上がってきたと話していた。
これに焦ったのがA君である。雄琴に出かけて童貞を卒業することにした。できたばかりの国鉄湖西線の雄琴駅で降り、田んぼのなかにきらめく豪華絢爛の建物のから「○○御殿」というトルコ風呂を選んだ。入浴料5000円を払い、好みの名前を選んで待合室で待った。呼ばれて、個室に入ったら、カワイイ女の子がいて、「初めてなんですけど」といったら「私でいいの?」と喜んだ。身体を洗ってくれて、ベッドインして無事卒業を済ませた。
これには後日談がある。童貞仲間のF君にこのことを話すと、F君は早速「○○御殿」へ向かったのである。F君は巨砲を持っている。しかも、絶倫なのだそうだ。トルコ嬢はF君に、「学校なんかやめてここにずっといて」と薦められたというが、本当のことだろうか……。 |