漱石作品の中に登場するおしゃれエピソード

ハイカラ漱石3 漱石作品の中のおしゃれ

洋行帰り夏目漱石のおしゃれライフ

著者:土井中 照  販売価格:¥400

 洋行帰りの漱石は、当時の最先端のファッションを身にまとい、ハイカラと呼ばれる人々の範疇に属していました。明治時代に生きた漱石のおしゃれ哲学を、エピソードや作品を通じてご紹介していきます。

 本書では「漱石作品の中のおしゃれ」と題して、「吾輩は猫である」のパナマ帽や山高帽、「坊っちゃん」の赤シャツとカスリ、「虞美人草」の金時計や金ぶち眼鏡、「坑夫」の赤ゲット、「三四郎」のヘリオトロープ、「それから」のシルクハットや勧工場、「門」のエプロンと歯磨、「彼岸過迄」のステッキと中折帽、「行人」のアクセサリー、「こころ」の白粉、「道草」の蝙蝠傘、「明暗」のキッドの靴など、漱石の小説に登場する印象に残るおしゃれアイテムを考察しています。

 

もくじ

 吾輩は猫である
  原稿料で買ったパナマ帽/海老茶袴は女学生の俗称/仕立ての悪い服と山高帽
 坊っちゃん
  坊っちゃんはいつも絣の服を着ていたか?/教頭が赤シャツを着用する理由/松山時代の赤いタオル
 虞美人草
  金時計と銀時計、ニッケルの時計/金ぶち眼鏡は秀才のしるし
 坑夫
  赤い毛布は田舎者のしるし/漱石も被ったことのある赤毛布
 三四郎
  男心を惑わせるヘリオトロープ/襟巻はボーアかショールか
 それから
  シルクハットで鰻を食べる/フランネルがイメージする病弱/デパートに先駆けた勧工場の陳列販売
 門
  工プロンは職業婦人の代名詞/几帳面な漱石が好んだ石鹸と歯磨
 彼岸過迄
  魔法の杖代わりのステッキ/探偵もどきの目印になった黒い中折帽
 行人
  まだ珍しかったエレベーター/まがいもののアクセサリー
 こころ
  鎌倉由比ヶ浜は海水浴のメッカ/先生の奥さんの白粉は仮面なのか
 道草
  蝙蝠傘には禍々しいイメージもある/見世物のような子供の洋服
 明暗
  子供用の靴と間違えそうなキッドの靴/探偵が被りそうなハンチング

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